2009 |
02,25 |
高校のとき3年間理科の授業を、
受けていた特徴的な人柄の先生が、
亡くなられたと聞いて、
そういえば昨日か今日かその先生のことを、
思い出したなと思って、
なんで思い出したのか覚えてなかったけど、
そっか、だからかと思った。
2年生の終わりに実力テストがあって、
少数の選択クラスだったから、一人ずつ返してもらって、
ぼくらはもう受験生になるわけだったから、点数を見て、
「まあまあ勉強が進んでいますね」とか、
「これから勉強するということだね」とか、
「これからもっと勉強するということだね」とか、
コメントをもらっていた。
思い出したのはその場面で、
4階の教室は冬晴れで明るくて、
ストーブであったかかったような気がするけど、あるいは寒かったのかもしれない。
冬の晴天は、夜になると放射冷却が起こり、気温がぐっと下がる。
そういうことをぼくは学んだのだった。
西高東低の冬型の気圧配置が崩れやすくなる3月に、
東京圏では雪が降りやすい。
昨日は雨で、雪は降らなかったのを、
職場のお姉さんが残念がっていたからぼくは、
その知識を使って、3月のほうが降るらしいですよって言ったんだった。
そっか、それで思い出したのかな。
どうだろう。
春一番の南風は、湿気を多く含んでいるから、
家の中に入れると壁がぬれてしまうとか、
山で噴火に遭遇したら、
後ずさりで逃げて飛んでくる岩に当たらないようにするとか、
集中して寝れば、睡眠時間は3時間でなんとかなるとか、
「非常に微微たる」が口癖だったとか、
その意思はどこかで確実に受け継がれていて、
それが教師というものなのかもしれなかった。
かなしいというよりは、神妙に、
なんだか、前に進めそうな気分でいる。
別世界へと旅立つときに散らばった、
光の粒子みたいにきらきらしたものが、
ぼくの記憶をやさしく目覚めさせたような気も、しないでもない。
まぁ、まず、そうではないだろう。
でも誰が、起こすにせよ覚えていること自体に意味があるわけだし、
忘れてしまったことは血肉になっている。
そうやっていまだ背中を押してくれていることに、深く感謝したいと思う。
受けていた特徴的な人柄の先生が、
亡くなられたと聞いて、
そういえば昨日か今日かその先生のことを、
思い出したなと思って、
なんで思い出したのか覚えてなかったけど、
そっか、だからかと思った。
2年生の終わりに実力テストがあって、
少数の選択クラスだったから、一人ずつ返してもらって、
ぼくらはもう受験生になるわけだったから、点数を見て、
「まあまあ勉強が進んでいますね」とか、
「これから勉強するということだね」とか、
「これからもっと勉強するということだね」とか、
コメントをもらっていた。
思い出したのはその場面で、
4階の教室は冬晴れで明るくて、
ストーブであったかかったような気がするけど、あるいは寒かったのかもしれない。
冬の晴天は、夜になると放射冷却が起こり、気温がぐっと下がる。
そういうことをぼくは学んだのだった。
西高東低の冬型の気圧配置が崩れやすくなる3月に、
東京圏では雪が降りやすい。
昨日は雨で、雪は降らなかったのを、
職場のお姉さんが残念がっていたからぼくは、
その知識を使って、3月のほうが降るらしいですよって言ったんだった。
そっか、それで思い出したのかな。
どうだろう。
春一番の南風は、湿気を多く含んでいるから、
家の中に入れると壁がぬれてしまうとか、
山で噴火に遭遇したら、
後ずさりで逃げて飛んでくる岩に当たらないようにするとか、
集中して寝れば、睡眠時間は3時間でなんとかなるとか、
「非常に微微たる」が口癖だったとか、
その意思はどこかで確実に受け継がれていて、
それが教師というものなのかもしれなかった。
かなしいというよりは、神妙に、
なんだか、前に進めそうな気分でいる。
別世界へと旅立つときに散らばった、
光の粒子みたいにきらきらしたものが、
ぼくの記憶をやさしく目覚めさせたような気も、しないでもない。
まぁ、まず、そうではないだろう。
でも誰が、起こすにせよ覚えていること自体に意味があるわけだし、
忘れてしまったことは血肉になっている。
そうやっていまだ背中を押してくれていることに、深く感謝したいと思う。
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